変形性関節症

変形性関節症

こんにちは。

変形性関節症(Osteoarthritis:OA)は

障害のある関節に二次的に起こる変化で、関節軟骨の退行性変性、軟骨下骨の硬化と壊死、滑膜炎、関節辺縁の骨棘形成、靭帯付着部の骨増生を特徴とします。


競走馬では腕節(手根関節)や球節(中手指節関節)など高可動関節に高率に発生し、

乗馬では飛節(足根関節)や繋関節(近位指節間関節)などの低可動関節に多く見られることが知られています。


名古屋競馬場では競走馬でかつ、かなりの頻度で高負荷の調教やレースをこなしている馬を診察します。


ある右前肢球節の腫脹がみられた症例について、

入厩時のレントゲンとその約半年後に跛行を呈した際のレントゲンを比較しました。

↑左(入厩時)、右(約半年後(特に第1指骨背側の骨増生が顕著))

上記でみられるように、骨に明らかな変化がみられました。

この症例では半年後のレントゲン検査時、右前肢球節はほとんど曲がらないような状態でした。



また別の馬で、左前肢蹄骨の骨折のために約9カ月休養していた症例。

蹄骨に骨折(黄矢印)がみられ、蹄関節(遠位指節間関節)に変形性関節症(白矢印)がみられます。

蹄冠部にはこの骨膜増生によって硬結感のある腫脹がみられ、圧痛を認めます。

また常歩で軽度の跛行を呈していました。



このような変形性関節症は進行性で不可逆な変化を起こします。

治療法は急性例では抗炎症剤投与と休養が望ましいです。

他にもヒアルロン酸やペントサン、PRPの投薬なども行われます(関節炎治療について)。

また乗馬で低可動関節の変形性関節症を認めた際は外科的に関節固定術が行われることがあります。


ただ現在、変形性関節症に対する治療法は確立されていません。



そのため関節炎や骨折などがみられたときに、将来的にどのような変化や障害が起こりうるのかを考え、治療を実施することが重要です。

(参考文献:緑書房 馬臨床学)



NM


コメントは受け付けていません。