皮膚糸状菌症について
こんにちは。
今回は皮膚糸状菌症について書いていきたいと思います。
発生は年間を通じて認められますが、
往診の感触としては、今季は特に多く認められ、
牧場関係者の方々を悩ませているように感じました。
皮膚糸状菌症は、主に以下の2つの属の真菌(カビ)によって引き起こされます。
・Trichophyton属( 特にequinum):集団発生の主因となる
・Microsporum属( 特にequinum)
これらは非常に感染力が強く、特に若い馬によく見られるのが特徴です。
皮膚病巣は一点から始まり、
炎症の激しい部分が円を描いて同心円状に広がることから
輪癬と言われます。
また、輪癬はその見た目から白癬とも呼ばれます。
輪癬または白癬は直径約3cmほどの円形の病巣で、
被毛と痂皮の形成をともなって同心円状に大きさを増します。
鞍や腹帯が当たる場所、頭部、頸部によく見られます。

検査としては、
顕微鏡での被毛検査や分離培養などがあります。
本症は接触感染(馬同士の接触によって起こる)
および媒介物感染(馬具などを介して起こる)が主経路です。
感染馬に使用した鞍、面子、ブラシ、腹帯などには、
真菌の付着したフケなどが大量に付着しており、
それを他の馬に共有すると容易に伝播します。
そのため、感染馬と他の馬との接触を避けることはもちろん、
馬具や手入れ道具を共有しないようにする必要があります。
本症の治療には、
基本は外用抗真菌薬(ミコナゾール、テルフビナフィン等)で
治ることが多いですが、
真菌胞子は環境耐性が極めて高いため、
内用抗真菌薬(グリセオフルビン)や
殺菌消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム製剤等)を
使用していく場合もあります。
本症は人獣共通感染症です。
手入れ後は必ず人も消毒をしましょう。
ペットを飼っている方も要注意です。
見た目が治っても胞子は残っているため、
症状消退後も1週間は消毒を継続するのが再発防止の鍵です。
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