細胞診について
こんにちは。
今回は「細胞診」について書いていきたいと思います。
ヒトや動物で、亡くなる原因の1つに腫瘍(ガン)が挙げられます。
ヒトと犬猫では、亡くなる原因の中で1位となっています。
腫瘍には良性と悪性のものに分られ、
悪性のものの 一部を「がん」と言います。
例えば体の表面や内部にしこりが見つかった場合、
まずこれが腫瘍(良性?悪性?)・炎症・感染など、
どれにあたるのかを判断する必要があります。
そのしこりの正体や今の状況を把握するために、
細胞診がとても有用になってきます。
細胞診は、動物への負担が少ない上に、
安価で迅速に結果が得られるため、安心して検査を実施することが可能です。
先日、診療所の猫の頬にしこり(以下の写真の手で掴んでいる箇所)ができた際、
細胞診を実施したところ、肥満細胞腫との診断ができました。

短時間で採材ができ、結果が得られる手軽さを実感しました。
馬の診療でも、腫瘤や腫脹病変は少なくはありません。
エコー検査に加え、
一つの手段として細胞診を取り入れることで、
病変の性質をより正確に把握し、
治療方針の決定に直結させることができます。
今回の出来事をきっかけに、
馬における細胞診の可能性を広げていきたいと感じました。
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