眼瞼の局所麻酔
先日、馬が瞼を切ったとの連絡があり、往診に行きました。
飼い葉桶で切ったり、扉に引っかけたりと年に何回かはこのような症例を見ます。
以下の写真の症例も飼い葉桶で切ったとのことでした。
眼瞼は血流が豊富なため、切除せずに縫合することが推奨されています。
縫合を実施する際に重要なことは眼瞼を動かないようにすること及び無痛化をしておくことです。
眼瞼を動かないようにするには、耳介眼瞼神経(n.auriculopalpebralis)の局所麻酔、
眼瞼の無痛化を実施するには、前頭神経(n.frontalis)の局所麻酔が必要になります。
“Color Atlasof Veterinary Anatomy P12より引用”
前頭神経の局所麻酔では、以下で示すように眼窩上孔の内部に1~2mLの麻酔薬を注射します。
1番上の画像の症例は傷も大きくなかったこともあり、3週間ほどで割と綺麗に癒合しました。
毎日あるような症例ではないからこそ、1回1回の経験を大切にしていかなければなりません。
K