肢軸異常
先日、当歳の肢軸異常の矯正のためのレントゲン検査の依頼がありました。
肢軸異常とは当歳にみられる四肢の軸の変形のことです。
腕節、球節、飛節にみられ、関節部位より遠位が外側に向いているものを外反、
内側に向いているものを内反といいます。
胎児期の発育異常によって生じるとされていますが
はっきりとした原因はわかっていません。
また、骨端炎により生じることもあるとされています。
診断は視診、レントゲン検査により行います。
今回の症例では右腕節の外反がみられました。
補助線を引くことで症状の程度がわかりやすくなります。
治療は症状が軽度であれば、運動制限、削蹄・装蹄による矯正を行います。
これらの治療では矯正が見込めないような重度の場合は、外科手術を行います。
主に行われるのはスクリューを骨が成長する箇所である成長板に挿入することで
成長を抑え矯正させる方法です。
重要なのは骨が急速に成長する時期までに治療を行うことであり、
そのためにも生産者・装蹄師・獣医師が連携することが必要です。
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