経口投与について

経口投与について

こんにちは。




馬では、治療のため、

錠剤や粉末の薬を飲ませることがしばしばあります。






抗生剤や消炎剤など、

また動物薬や人間薬など種類も様々です。


経口投与では、

普段食べている草に粉末を混ぜたり、

錠剤を砕いて混ぜたりします。



飲んだ薬は食道、胃を通過し、

たいていは小腸で吸収され、作用します。





例えば、

おなじ大動物でも、牛では経口投与はあまり一般的ではないそうです。

それは牛と馬の消化管の違いによります。



馬は体格の割には小さい胃を持っているのに対して、

牛はかなり大きい第1胃、第2胃、第3胃、第4胃を有しているという点です。




下図、馬の胃

(引用元:加藤嘉太郎著、家畜比較解剖図説、養賢堂発行)



下図、牛の胃

(引用元:加藤嘉太郎著、家畜比較解剖図説、養賢堂発行)

(Ⅰ:第1胃、Ⅱ:第2胃、Ⅲ:第3胃、Ⅳ:第4胃)




ほとんどの薬は小腸で吸収されますが、


牛では口から入った薬が小腸に到達するまで

約1日かかることもあります。



それに対して

馬は胃が1つしかなく、

また、食道から胃に入り、小腸に食べたものが移動するまで、

最短だと15分だそうです。


ただ薬の種類によっては、

胃内のpHの関係で

牛の第1胃からすばやく吸収されるものもあるそうです。






このように

投薬の際には、容量や回数だけでなく、

投与方法も重要です。






薬の吸収、分布、代謝、排泄がどのように行われるか、


動物によってかなり種差があることも面白いと思いました。



/////////////////////////////////////////////////




夏季の休みを利用して、

実習の応募がどんどん送られてきております。



遊びやアルバイト、部活動などもそうですが


実習で充実した夏休みにするのも面白いかもしれませんね。


いつでもお待ちしてます。



///////////////////////////////////////////////////

NM


コメントは受け付けていません。