
飛節について(腱、滑液包、腱鞘):その2
今回は飛節に関わる底側・内側の滑液包や腱鞘についてです。
下腿後部の腓腹筋、ヒラメ筋、浅趾屈筋、深趾屈筋は飛節を伸ばします。
浅趾屈筋、深趾屈筋はまた、趾を曲げます。

腓腹筋は、大腿骨の顆上粗面から2頭で起こり、飛端に終止します。
ヒラメ筋は、腓骨頭から腓腹筋腱まで走行します。
浅趾屈筋は、大部分が腱で、大腿骨の顆上窩から起こり、
腓腹筋の腱の内側表面のまわりに巻き付きながら走行し、
踵骨隆起で拡大して蓋を作ります。
内側と外側縁はここで終わりますが、主部は飛節の後面に続き、管骨部に入り
前肢と同様に、第1趾骨、第2趾骨に終止します。
この踵骨隆起を覆う拡大した浅趾屈筋腱を保護する
大きな滑液包(踵骨腱下包)があります。
これはまた浅趾屈筋腱と腓腹筋腱の間の近位に伸びます。
また、皮膚と浅趾屈筋腱の蓋の間には皮下滑液包があります。
これらの滑液包は炎症や腫脹を起こしやすいです(飛端腫)。

深趾屈筋は3つ(内側深趾屈筋、外側深趾屈筋、後脛骨筋)からなり、
1本の腱で終止します。
内側深趾屈筋は脛骨の外側顆から起こり、下腿の内側に回り、
その腱は内側側副靱帯の上の溝を走行して飛節を通過、
共通の腱をもって他の2つの筋に結合します。
外側深趾屈筋と後脛骨筋の起始部は、脛骨後面から膝窩筋の付着部の遠位です。
深趾屈筋の共通の腱は踵骨の載距突起の上で飛節足底を横切り、
前肢と同様に第3趾骨(蹄骨)の半月状の稜に終わります。
深趾屈筋腱は滑膜鞘(足根鞘)によって保護されています。

以上、飛節の関節包、滑液包についてでした。
飛節は大きな関節で、腫れやすいです。
どこが腫れているのか、しっかりと診断してきたいです。
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