
腐骨(ふこつ sequestrum)
日高でも初雪が降りました。
いよいよ冬がやってきました。
さて、今回は「腐骨」について
管の外側が腫れたということで、レントゲン検査をおこなった症例です。

レントゲン透過像の中に島のようなレントゲン不透過像がみられました(矢印)。
これが腐骨です。
腐骨とは、炎症や細菌感染などによって
骨組織の血行が断たれた骨が変性壊死したものです。
通常、変性した骨は破骨細胞により吸収され、新しい骨組織が再生しますが
血行障害により、この機転が上手くいかず、変性骨が壊死し
周囲組織から分離された腐骨となります。
やがて腐骨の周りを取り囲むように新生骨
「骨柩(こつきゅう)」が形成されます。
骨柩が形成され、腐骨が残ってしまった場合は
外科的に腐骨を取り除くことが必要となります。
この症例の場合、1ヶ月後のレントゲン再検査で腐骨はみられなくなりました。

このように自然に吸収されることもあります。
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