胆の据わった馬
8月22日から26日までサマーセールが行われました。
サマーセールはいくつかあるサラブレッドのセリの中でも1番規模が大きいセリで、
今年は上場頭数1237頭、最高落札額は3800万円でした。
サマーセールは閉幕しましたが、まだセプテンバーセール、オータムセールとセリのシーズンは続きます。
今回はサマーセールのレポジトリー期間中に少し面白いことがあったのでお話ししたいと思います。
前回の私のブログ「内視鏡のスコープ挿入」でお話ししましたが、
内視鏡のスコープ挿入は馬の右の鼻孔からスコープを挿入し、喉の状態を確認します。
スコープは本体とモニターとつながっているので、モニターで確認しながらスコープ挿入を行います。
スコープを挿入する際、頚を振って抵抗したり、前肢で蹴ってきたり、
意外となんともなかったり、時には立ち上がったりと馬によって反応は様々です。
その日レポジトリーを行った馬は1歳牝馬だったのですが、
スコープ挿入の際も大人しく、
問題なく咽喉頭の映る位置までスコープを挿入することができました。
その後喉の動きを確認している最中、
馬が人間と一緒になってモニターを見つめていることに気づきました。
普通スコープ挿入をする際馬は、どこかを見つめる余裕もないか、
いきなり鼻の穴に得体の知れないものを突っ込んでくる不届きものを睨んでいるかのどちらかなのです。
周りの人間が揃って注目しているので気になったのか、
自分の喉の状態を確認したかったのか?
定かではありませんが、大変胆の据わった子だなと思いました。
MK