レポジトリーで見られた披裂軟骨の病変
こんにちは。
今回は、雪が降り始めました日高からお送りいたします。
レポジトリーで、まれに披裂軟骨の病変がみられることがあります。
右披裂軟骨に潰瘍がみられます(矢印)。
鼻腔に膿性鼻汁がみられましたので、抗生物質の経口投与を行いました。
約2ヶ月後の検査では、潰瘍は小さくなっていました(矢印)。
こちらは、左右披裂軟骨に潰瘍がみられます(矢印)。
この症例では、抗生物質と抗炎症剤の経口投与と抗生物質の吸入を行いました。
約2週間後の検査では、潰瘍がみられなくなっていました(矢印)。
さらに1週間後の検査でも潰瘍はみられませんでした。
2003年のEquine Vet Jで発表されたKellyらの論文では
このような披裂軟骨の粘膜病変は 0.63%の1歳馬でみられたと報告しています。
潰瘍ができていた19頭のうち、フォローアップできなかった1頭を除く
18頭は消炎剤と抗生剤で治療を行い
15頭は合併症もなく、治癒
2頭は潰瘍から肉芽腫に進行
1頭は潰瘍から肉芽腫、披裂軟骨炎になったそうです。
市場レポジトリー撮影時に披裂軟骨の潰瘍がみられた場合は
積極的に治療をしていきたいです。
そんな我が診療所に ついにやってきました。
ポータブルの吸入器です。
動作確認をしましたが、動作音もすごく静かでした。
UK