血清点眼液
こんにちは
栗東も空の色が深い青色になってきました。そろそろ秋が来た言っても良いでしょうか。
写真の空に浮かんでいる雲は「巻雲」と言って、雲の中では一番高高度で作られるそうです。空も夏のモクモクとした雲から秋の雲へと変化しているようです。
せっかく過ごしやすい季節になったというのに、なぜか眼をケガする馬が連続で数頭。重なる時は重なるものの様です。
その中で、角膜の損傷が大きい馬に血清点眼液を投与することになりました。
血清点眼液は、名前の通り、馬の血液から血清を分離して作られます。
血清にはフィブロネクチンやインターロイキン-6などが含まれており、角膜のこれ以上の損傷を防ぎ、治癒を早める効果が期待されます。
今回は、ドマーニ先生に血を分けてもらいました。
一見すると、必要以上に採血したのではないか、と思います。しかしながら、実際に血液を静置、遠心分離して採取できた血清は1本の試験管(約7ml)から、これくらい。
思った以上に血球成分とフィブリン塊が存在するため、分離される血清は少なかったです。
この血清を抗菌点眼薬で希釈して使用します。
出来上がりはこんな感じ。
この点眼液は、血液を使用しているため、雑菌が繁殖しやすく長期保存ができないのが難点となりますが、取り扱いに注意すれば効果が期待できると思われます。
ところでこの時季のメイちゃんはというと、昼前の放牧にむけて朝は体力を温存中?
Yk