キャスト固定
人間でも骨折した時に
ギプスで固定してもらった経験のある方がいるかもしれませんが、
馬の場合、特に第一指(趾)骨や管骨遠位の骨折に対して
キャスト固定が行われることがあります。
具体的には、第一指(趾)骨の骨折、第三中手骨遠位の骨折、
近位種子骨の骨折、中手指節関節の脱臼などに対して適応されます。
(ちなみにドイツ語でギプス、英語でキャストと言うそうです。)
以前獣医さんではない方から、「普通に肢に巻けばいいんじゃないの?」と言われたことがあるのですが…
そもそも馬は 人間のように長時間横になって休むこともできず、
また500kg近い体重を4本の肢で常に支えなければいけないため、
下手なキャストを巻くと 全く意味のないものになってしまったり、
それが原因でトラブルが起きたり、外さなければならなくなってしまうこともあります。
にもかかわらず、一次診療をしている中では キャスト固定を自ら実践する機会はさほど多くは無いので、
この「キャストを普通に巻く」というのは、言葉で言うよりもはるかにハードルが高いものだと思います。
先日、調教中に第三中手骨の骨折を発症した症例に対し、
久しぶりにキャストを巻く機会がやってきました。
少し前にA先生の実際巻いている様子を見せていただく機会があり、
その時の動画を保存・編集し、気をつけるべきポイントも整理して、自分なりに備えて準備をしていましたが…
(A先生 いつもありがとうございます!)
自分でやるのはこれで4回目。
前回よりは上手くできたかなと思いつつも
それでもやはりイメージしていた通りには出来ず、今回も課題は残るものとなりました。
反省点を次に生かして、
次はさらに良いキャストを巻けるようにしたいと思います!
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