飛節後腫

飛節後腫

この写真の馬のように、飛節の後ろ側が腫れている状態を飛節後腫と呼びます。

 

激しい運動・壁等を蹴ることで起きる外傷・飛節の伸展などによって、

主には底側靭帯(資料によって、長底側靭帯もしくは底側足根靭帯という記載もあり)が損傷して炎症が起き、飛節後面に膨隆が見られるようになります。

 

曲飛等の肢勢異常や年齢の若い馬に起こりやすいとされます。

 

底側靭帯は、踵骨後縁に起こって底側に広がり中足骨に至る靭帯で、

踵骨隆起上で作用する腓腹筋の牽引に抵抗する作用を持つそうです。

 

 

飛節後腫という用語は、古くは底側靭帯の損傷に対して用いられていましたが、

飛節の後ろ側には 底側靭帯の他にも 浅屈腱や深屈腱も走行しているため、

 

 

現在は 腱や靭帯周辺の組織の炎症や、浅屈腱・深屈腱の損傷など、

底側靭帯以外の問題によって 同様の症状が見られる場合にも用いられるそうです。

 

 

急性期には、冷却、消炎剤の塗布・投与など、炎症を抑える処置も効果的ですが、

飛節後腫の多くは 跛行も示さず 短期の休養で良くなるケースがほとんどです。

 

ただし跛行の程度が悪い場合は 浅屈腱を損傷していることもあったり、

また仔馬や育成馬で 中心足根骨や第三足根骨に異常が起きているケースもあるため、

状態によっては 超音波検査やX線検査が必要な場合もあります。

 

 

先日、高速道路を走行中に 往診車のパンクに気づきました。

幸い近くのガソリンスタンドで すぐに修理してもらうことが出来ました。

 

 

馬もヒトも車も、少しの変化にも気づけるように

日々気をつけないといけませんね!

 

 

S

 

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