第3中手骨(管骨)骨折

第3中手骨(管骨)骨折

本年も宜しくお願い致します。

 

緊急事態宣言も発令され、我慢の日々が続きますが、みんなで乗り越えていきましょう!

 

今回は第3中手骨の骨折について書いていきます。

 

 

第3中手骨の骨折は競走馬においてレースでの負荷により、遠位関節面から近位方向への縦軸方向への斜骨折(顆骨折)となります。

 

 

下記の写真は先日撮ったレントゲン画像です。

症状としてはレースや強い調教の直後に跛行を示します。

 

触診では球節の屈曲痛や捻転痛があります。

 

検査としては正面からのX線検査が最もよく骨折線を写しだすことができます。

 

治療として、顆骨折の場合は関節面のズレが生じていない場合はギプスによる外固定を行います。

 

しかし、関節面のズレや骨折線の離開がある場合は、螺子による整復術を行わなければ関節炎を生じ、跛行が残ってしまうので注意しなければなりません。

 

6ヶ月程度で骨折部は癒合しますが、競走馬としてレースに復帰するのはさらに時間が掛かります。(馬の医学書 P254-255)

 

このように骨折と診断した場合、その骨折の場所や重症度をしっかりと把握し、治癒までの期間、治療を速やかに判断できるようにしていかなければなりません。

 

ところで、先日気性の荒い馬に胸のあたりを噛まれてしまい、青あざになってしまいました。

 

次の日にはもっとグロいことに…

 

日に日に炎症部位は広がっていますが、押しても痛くないのでセーフとしておきましょう!

 

馬は可愛いですが、危険な面もあることを再認識させられました。

 

今後も慎重かつ丁寧な診療を心がけていきます。

 

K

コメントは受け付けていません。