第二中足骨の骨折
足を骨折した馬がいるので、検査しに行きました。
見ると、管の内側がぽこっと腫れていました。
レントゲンを撮ってみると…
骨が盛り上がっているのが分かります。
もう一枚、今度は斜めから…
骨折線が見えました。
実際の肢だと、大体この辺になります(矢印)。
(写真は別の馬の肢です)
管の部分の骨は、このような構造になっています。
(出典:家畜比較解剖図説 上巻 加瀬嘉太郎/著 養賢堂版)
今回骨折が分かったのは、内側にある第二中足骨。
この部分は人間でいうと人差し指に当たります。
馬では上の図のようにかなり退化しており、この骨はほとんど体重を支えていません。
そのため痛みが強かったり、骨折した部分が靭帯に当たったりしていなければ、
炎症が治って少しの休養で、競走に復帰できます。
この馬も手術はせず、休養後に運動を進めていくことになりそうです。
人も動物も使わない器官は退化し、必要な器官はより発達していきます。
100年後の馬や私たちは、今とは違う姿になっているのでしょうか?
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