じんましん
ご無沙汰の北海道日高から、蕁麻疹(じんましん)についての話題をお届けします。
蕁麻疹は、大小様々な大きさで、表面が平らな発疹です。
発疹同士がくっついて、大きくなることもあります。
顔全体が浮腫んだり、発熱、呼吸困難など、重症になることもあります。
抗原抗体反応により末梢毛細血管の透過性亢進がおこり、
血漿が組織内へ流出するために生じる、アレルギー性疾患です。
発生・治癒ともに急性で、一過性ですが、慢性になることもあります。
原因は、草や虫、ホコリ、飼料、薬などの刺激、気温の急変など。
その他、感染症や胃腸の変調などの体調不良時、
ストレスがかかっているときにも起こりやすいです。
治療は、ステロイド剤や抗ヒスタミン剤を使用します。
胃腸を整えるために整腸剤をあげることもあります。
原因物質の除去が、第一になりますが、
馬などの動物の場合、難しいこともあります。
馬房や放牧地、飼料や敷料を変えてみたりしますが、
全てを取り除くことは出来ません。
この症例は、全身にポツポツと蕁麻疹が発症しました。
薬で一時的によくなりますが、薬をやめると再発し、それの繰り返しでした。
最初は後肢だけでしたので、何かに接触したためと考え、
馬房を変えてみましたが効果がありませんでした。
そのうち、少し強い運動をした翌日に蕁麻疹がでることがわかり、
そのストレスによるものではないかと考えられました。
しかし、競走馬ですから、運動を全くしないわけにもいきません。
整腸剤、抗ヒスタミン剤を治療開始から3ヶ月近く続けて、
ようやく薬をやめても蕁麻疹がでなくなりました。
すぐに治るものがほとんどですが、
長期治療が必要だった蕁麻疹でした。
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