骨端炎について
今日は、1歳馬にみられる腕節の骨端炎について お話ししたいと思います。
腕節が肥大し、熱があったり痛みや跛行を伴うことがある、
発育期にみられる骨の異常です。
レントゲンにより診断が可能です。
この画像のように 骨端が開き、骨膜反応がみられます。
原因は様々ありますが、
まず腕節のコンフォメーションがオフセットであることが多いようです。
角度がずれていることにより、
橈骨の遠位にある成長板に不必要な圧力を与えます。
(*コンフォメーションについては、こちらを参照)
そして、高栄養な食餌を与えることによる急成長も影響します。
問題が落ち着くまではえん麦などの穀物を減らし、
ルーサンや牧草などを与えることにより食餌をコントロールします。
また、他の1歳馬たちとの放牧をせず、
サンシャインパドックなどで運動制限をします。
しかし、1日2回は30分程度の引き運動が必要です。
7日間消炎剤を投与し、
食餌中のカルシウムとリンのバランスを正し、
さらに銅・亜鉛・マンガン・カリウム・ヨウ素・セレンも与える必要があります。
症状が落ち着けば、徐々に元の飼葉内容に戻します。
放牧地の牧草に含まれるタンパク含量が高いことや
高エネルギーの飼葉を与えることにより起こりやすくなるので、
日頃から馬の成長率に十分な配慮が必要です。
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