馬の色覚
近頃 秋も深まって、すっかり寒くなってきましたね。
今日は馬の色覚について、簡単にお話ししたいと思います。
色の認識には、眼の ”錐体細胞” が関与しています。
この錐体細胞の種類が多いと より多くの色を認識することができます。
生物は元々 4種類の錐体細胞を持っていましたが、
哺乳類の祖先は、恐竜がいた時代に 夜行性の生活をしていたため
多くの色を認識する必要が無く、2種類のみ持つよう 進化していきました。
そして 現在では
・馬を含めた多くの哺乳類は2種類
・人間は3種類(2色型色覚_いわゆる’色盲’では2種類)
の錐体細胞を持っています。
つまり馬の色覚は
同じく2種類の細胞を持ついわゆる人間の色盲の場合と似ていて、
馬は 赤やオレンジなどのカラフルな色は認識せず、
少しくすんだ黄色~青色の世界で モノを見ているとされています(下写真参考)。
例えば、馬からすると オレンジ色の人参は あまり目立たないけれども、
白衣を着ている獣医さんなんかは かなり目立つ存在なのでしょうね。
その代わり 草原などに隠れている捕食者等を 認識する能力は高いとされているため、
こんな風に小さなハンターが 隠れていても(?) すぐわかるのかもしれません。
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